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YouTube Links | 日テレNEWS | 2025-10-11 20:05:11 | 15053 | 0 | 172 |
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石破首相が10日、戦後80年の所感として首相見解を発表しました。なぜ戦争を止めることができなかったかという観点から自身の見解を述べました。石破首相の所感の中身について、日本テレビ報道局・伊佐治健解説委員長と読み解きます。
この動画の記事を読む>
https://news.ntv.co.jp/category/politics/ac56f87271084254a2f96380babcebb5
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──石破首相はなぜ戦争を止めることができなかったかにこだわった所感を発表したんですね
伊佐治解説委員長
はい。石破首相は戦争を止められなかった理由について、当時の日本には「政治と軍事を適切に統合する仕組みがなかった」といわゆる「文民統制」の欠如を指摘し、政治の意思を統一できないまま国全体が戦争に導かれていったことを、歴史の教訓とすべきだと主張しました。
石破首相
「成功の可能性が低くてリスクが高くても、勇ましい声、大胆な解決策、そのようなものが受け入れられがちであります。合理的な判断を欠いて、精神的・情緒的な判断が重視されて、国の進むべき進路を誤った歴史を決して繰り返してはなりません」
「過度な商業主義に陥ってはならず、偏狭なナショナリズム、差別や排外主義を許してはなりません。暴力による政治の蹂躙、自由な言論を脅かす差別的な言辞。これらは決して容認のできないものであります」
「過去を直視する勇気。そして誠実さ。他者の主張にも謙虚に耳を傾ける、寛容さを持った本来のリベラリズム。健全で強じんな民主主義は何よりも大切であると考えております」
伊佐治解説委員長
石破首相はこのように、実力組織の自衛隊を民主的に選ばれた首相が統括する文民統制を確立することが重要だと強調し、こうした検証を歴史の教訓とすべきだと、安倍談話の倍近い字数を割いて自身の考えを示しました。
──ナショナリズムや排外主義に対する警鐘は今の日本、世界の現状に対しても警鐘を鳴らしているんでしょうか?
伊佐治解説委員長
そうですね。今回の石破首相の所感発表をめぐっては、自民党内に強い軋轢がありました。
高市総裁を支持する自民党国会議員のグループが、退陣する首相が戦後80年の見解を述べることは中国やロシアにつけいる隙を与え、利用されかねない。高市新総裁に外交上の負担になってはいけないなどと発表中止を求めました。
──歴史認識や戦争責任は外交問題、個人の信条や、イデオロギーにも関わるので対立を生みやすいんですよね
伊佐治解説委員長
そうですね。過去の首相談話は、30年前から10年ごとに発表されています。村山談話に対しては、中国などに対する戦争責任をあいまいなままおわびしてしまったと、保守派を中心に強い批判がありました。謝罪外交に区切りをつける狙いで出された安倍談話で、保守派に限らず、自民党内には論点は言い尽くされていると反発がありますが、石破首相は押し切った格好です。
石破首相
「これまでも戦後50年、60年、70年の節目に内閣総理大臣談話が発出をされており、歴史認識に関する歴代内閣の立場につきましては、私もこれを引き継いでおります。他方、過去3度の談話におきましては、なぜあの戦争を避けることができなかったのか、という点につきましては、あまり触れられておりません」
伊佐治解説委員長
このように石破首相は、保守派の議員らが強く警戒した歴史認識に関わる部分は、歴代内閣の立場を引き継ぐとあっさり述べた上で、安倍談話では、当時の国内の政治システムが機能しなかった部分の言及が足りないと指摘しました。これは交流がある寺島実郞氏の論考にヒントを得たものでした。
一方で石破首相は戦後70年談話をリードした北岡伸一東大名誉教授からもアドバイスを受け、過去の談話を補足するもので、ぶつかる内容ではないとお墨付きももらいました。
その上で石破首相は、今後、日本が戦争の過ちを繰り返さないためにどうすべきかの一つの方法として、戦後つくられた自衛隊を政府が統制する現在の日本のシステムに置き換え、安倍政権当時に発足した国家安全保障会議の設置後も、課題となっている緊急事態における各省庁の具体的な対応などを念頭に、適切な運用を訴えました。
石破首相
「国家安全保障会議が設置をされて、外交安全保障政策の総合調整も強化されました。情報収集分析体制も改善をされております。その上で制度は整ったものの、これが適切に運用されなければ意味を成しません。政治の側は実力組織である自衛隊を使いこなす能力、見識を十分に有さなければなりません。無責任なポピュリズムに屈するようなことがあってはなりません」
伊佐治解説委員長
戦後80年の所感は、準備不足が指摘され、公明党の政権離脱という政界有事のさなかの異例の発表となりました。しかし専門家を巻き込み、未来志向の内容も盛り込んで、内容については一定の評価もあります。一方で、当初から懸念された新たな分断を生むという批判はぬぐえません。自民党が導いた少数与党の政治混乱が続く中、健全で強じんな民主主義を実現するために、政界全体の責任と使命が問われています。
(2025年10月11日放送「news every.」より)
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【転載元】【解説】石破首相“戦後80年所感”偏狭なナショナリズムに警鐘
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