■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
埼玉・八潮市で道路が陥没してトラックが転落した事故。
発生から1日以上が経過していますが、運転手の方は車内に取り残されたままで、救出作業は難航を極めています。
ソレってどうなの?29日のテーマは「道路陥没で救出難航の訳は?」です。
トラックの運転手の救出作業は夜を徹して続けられました。
アクシデントが発生したのは、事故から約15時間が経った深夜1時ごろ、現場のすぐそばで新たな陥没が発生。
大きな音を立てながら、看板や電柱が穴にのみ込まれていきました。
上空から見ると、道路上に大きな2つの穴が開いているのがはっきりと分かります。
そして29日午後からは、穴にたまった水を排水する機材が運ばれるなど、救助活動は本格化しました。
現場にはドローンも投入され、上空から陥没現場の内部などを確認する作業も行われました。
最初に陥没した穴の大きさは直径約10メートル、深さ6メートルほどという巨大な穴です。
なぜ陥没は起きたのでしょうか。
地盤システムを専門とする近久博志さんに聞きました。
地盤システム研究所・近久博志さん:
(Q.陥没の理由は?)今回は下水道管破裂というか穴があいて、周辺の土をとりこんでしまった。
原因として考えられるのが、下水道管の破損です。
陥没した道路の下、約10メートルの地点には下水道管が通っています。
この下水道管が腐食などにより破損し、そこから土砂が流入して地中に空洞が発生。
たまたま通りかかったトラックの重さに耐えきれず陥没した可能性があるということです。
そして、ここまで救出作業が難航している理由については、消防隊員が駆け付けた時、すでに運転席のドアが開けられないほどに土砂がたまっていたといいます。
運転席の後ろからの救助も試みましたが、穴の内部が崩落して隊員2人が負傷。
危険な状況だったため、断念したといいます。
さらに近久さんは「トラックが落ちた後も土が重なって、そのトラックは少しずつ埋まっているはず。埋まってるトラックが、周辺の土砂を崩れないよう押さえている状態。トラックを引き上げると押さえているものがなくなるので、押さえたところの地盤が崩れますよね」と指摘。
深夜に新たに起きた陥没も、トラックの荷台部分が引き上げられたタイミングで発生しています。
トラックを引き上げることにより2次災害のリスクがあることから、救出作業が進まなかったとみています。
SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
日が暮れてさらに気温が下がって、ますます運転手さんの安否が心配になりますが、救助隊員の安全も守らないといけないし、被害の拡大も防がなくてはいけない。気を付けながら急いでいただきたいと思います。
国交省によりますと、道路の陥没は大小さまざま、合わせて年間1万件以上発生しているといいます。
今回の事故でも、住民の生活に影響が及んでいます。
ガス管が損傷する可能性があるとして、半径200メートルの住民の方に避難が呼びかけられました。
さらに、陥没した穴に下水が流れ込み、救助に支障が出る可能性があるため、埼玉県は八潮市や周辺の12の市や町に、風呂や洗濯などで水道の使用を控えるよう協力を呼びかけています。
現場近くに住む方に話を伺うと、「お風呂の水を捨てるタイミングをいつもの時間ではなく、時間をずらして排水をしようかなと」「初めてのことだから、節水とか下水に流しちゃいけないのが。どっからどうしたらいいのかっていうのが。いつまで続くのかっていうのがね」などと話していました。
一刻も早い救出を祈る中、現在も懸命な救助活動が続けられています。
FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■