【“400億”巨額赤字に】「もう手立てはない」と悲鳴も 国立大病院 “過去最大の危機” 医療機器など更新できず
【動画の長さ : 06:12】
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日テレNEWS2025-10-04 12:30:2529506

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地域医療を担う国立大学病院の今年度の損益が、過去最大の400億円の赤字になる見通しであることが分かりました。病院側からは「もう手立てはない」と悲鳴が上がっています。

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https://news.ntv.co.jp/category/society/f9972c5a6fff4472add1ace7b8f914a4

■赤字400億円…国立大病院“最大の危機”

日本テレビ・岩﨑陽アナウンサー
「こちらでは、国立大学病院の院長たちが“収支状況”などに関する記者会見を行う予定です」

明かされたのは“赤字経営”の実情でした。

国立大学病院長会議・大鳥精司会長(千葉大学医学部附属病院長)
「令和7年度の損益額が400億円を超える可能性がある。過去最大の危機を迎えると言っても過言ではありません」

■支出増の要因は…医薬品の価格高騰、人件費の増加など

42の国立大学病院のうち、33の病院で赤字に。要因となっているのが、“支出の増加”です。

医薬品の価格高騰や人件費の増加など、今年度の費用は軒並み億単位で上昇。その分を補うため、施設や設備に使う費用を、前年度から76億円減らしたといいます。

国立大学病院長会議・大鳥精司会長
「もう新たな医療機器が買えないんですよ。98%の医療機器等が更新できない状況でいますので、そういう点では、医療は破綻しているという形だと」

──医療機器の更新が難しいということですが、懸念される患者への影響は?

東京科学大学病院 藤井靖久病院長
「(Q.患者に影響は?)例えば人工呼吸器やECMO(人工心肺装置)は更新している。ただ画像診断装置CTなどは直接患者さんに影響はないので、そういうものは非常に長く使う状況。壊れると、来院した患者さんが検査できないとか、いつ起こってもおかしくない」

■“赤字経営”の大学病院では節電も

「news zero」は、“赤字経営”となっている。東京科学大学病院へ。

院内を歩いていて、気づいたのが、少し寒いこと。

東京科学大学病院 歯科衛生保健部部長
「診療がもう終わっていますので、節電等のためエアコンを切らせていただいている」

入院患者がいる場所以外は、スタッフが残っていても、エアコンを停止。

東京科学大学病院 歯科衛生保健部部長
「夏は保冷剤をポケットに入れて働いた」

■厳しい財政で、設備や機械を更新できず…

診療にも影響が出ていて、歯の治療室をみせてもらうと…。

東京科学大学病院 首席副病院長
「古い歯科用ユニット(イス)が多くて、こちらに実は今日撤去したんですけれども、1999年のものがありました。古いユニット撤去しても新しいユニットが買えない。更新できない状態になっています」

岩﨑アナウンサー
「減っていく?」

東京科学大学病院 首席副病院長
「どんどん減っていってしまう」

また、石こうで歯の治療に使う模型を作る部屋は…。

東京科学大学病院 歯科衛生保健部部長
「配管が…」

岩﨑アナウンサー
「スポンジが見えてしまっていますね」

東京科学大学病院 歯科衛生保健部部長
「巻かれているモノが、かなりボロボロに」

築40年ほどになる建物は、至る所が、損傷したままです。

血管の撮影などができる、およそ2億円ほどで導入した機械は…。

東京科学大学病院 放射線診断科医師
「2014年に導入された機械で、耐用年数10年程度が限界なので、それは超えている」

──更新はどうなんですか?

東京科学大学病院 放射線診断科医師
「本当は1~2年前にはしたいところ。その年その年の財政で、延期ね、また来年検討しましょうねという感じで延びています」

■赤字額は悪化の一途「頑張って患者さんを増やしても…」

国立大学病院の赤字額は2023年度に60億円、昨年度は286億円、そして今年度は、過去最大400億円を超える見込みと悪化の一途をたどっています。

東京科学大学病院 広報担当副理事
「医療費(報酬)だけがずっと同じ制度のままで続いてる。どんなに頑張って(来院する)患者さんを増やしても経営改善に結びつかない」

岩﨑アナウンサー
「そういった問題に、病院が対応してきたことは? 」

東京科学大学病院 広報担当副理事
「光熱費を下げたりとか、新しい診療科を作ったり、手術の枠を増やしたり、経営改善に結びつくよう努力してきた」

■「もう手立てはない」「全てやりつくした」との声も

茨城県にある、筑波大学附属病院でも…。

待合室にあるイスは、生地が破けたまま。扉付近の壁は補修ができず、粘着テープがはられていました。

筑波大学附属病院 平松祐司病院長
「(赤字は)約28億円ぐらい。もう手立てはないです。我々はやれることは全てやりつくしました」

こうした状況は国立大学病院に限ったことではなく、全国の病院のおよそ6割が赤字経営だといいます。

■利用者の声は

利用者からは…。

「医療はとても大事なので不安というのを感じます。今後さらにいい治療を受けられなくなるリスクとか」

がん治療中だという元医療従事者の男性は。

国立大学病院で治療中 元医療従事者(84)
「(機器の)性能の良さを維持しなきゃいけない。点検が大変だからお金がかかる。でっかい病院が潰れたりして、地域の人々が困るようなことになっちゃいけない」

   ◇

国立大学病院の院長らは、診療報酬の引き上げや財政支援などを求めていますが、そのために保険料や税金の負担を増やせるのか、難しい判断となります。
(2025年10月3日放送「news zero」より)

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