【発症は屋内が74.8%】家の中でも「低体温症」の危険 熱中症より多い死者 部屋の温度は何℃にすべき? 忘新年会にもご用心【#みんなのギモン】
【動画の長さ : 09:04】
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日テレNEWS2023-12-28 12:07:4212604

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去年、熱中症と同水準の1450人が命を落とした低体温症。雪山や寒い地域だけでなく、屋内を含めてどこにいても低体温症になる可能性があります。忘新年会などでの飲み過ぎにも要注意です。室内ではどれくらいの温度に保つべきなのでしょうか?

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https://news.ntv.co.jp/category/society/8ab4ce77c5dd4b94bcd89b52cee2ece2

そこで、次の2つのポイントを中心に詳しく解説します。

●熱中症より死者多い?
●部屋の湿度 何度に保つ?

■死に至ることも…低体温症の症状は?

徳島えりかアナウンサー
「本格的に寒くなってきた今、注意していただきたいのが低体温症です。最悪の場合は死に至ることもあります」

「低体温症と言うと、寒い雪山で遭難した時のもの、と思われる方もいるでしょうが、寒い地域だけでなくどこの地域でも、そして屋内でも低体温症には注意が必要です」

「低体温症とは、長時間気温の低い環境で過ごすなどして、体の内部の温度『深部体温』が35℃以下になることです。最初は武者震いのような震えが起きて、だんだん眠くなり、感覚も鈍くなってくるそうです」

「血液が十分に脳に行かなくなるなどして脳卒中や意識障害を引き起こす恐れがあり、最悪の場合は、亡くなることもあります」

■熱中症と低体温症の危険度は同程度

徳島アナウンサー
「厚生労働省の統計(人口動態調査)によると、2013~2022年の10年間の合計では熱中症で亡くなった人(1万397人)よりも、低体温症で亡くなる人の方が多く、1万1852人に上りました。去年だけでも1450人が亡くなりました」

「熱中症で亡くなることがあるというのは、もうよくご存じかと思いますが、低体温症も同じくらい危険なんだと知っておいていただきたいです」

藤井貴彦アナウンサー
「私は番組で、冷たい海をずっと泳いだことがあります。そうすると本当に体温が落ちて、どうなるかと言うと、動けなくなってしまうんですよ。そうなる前に自分の体温がどの程度の位置にあるのかをしっかり把握しておくのが大切だと思います」

徳島アナウンサー
「誰にでも危険性はあるということです」

■居間で過ごしていた高齢者の搬送も

徳島アナウンサー
「福島県の郡山地方広域消防組合のまとめによると、去年までの10年間で377人が低体温症で救急搬送されています。時期は1月が最も多く86人、次に12月で72人。2月は54人でした。まさに今、これから注意が必要です」

「発症したとみられる場所は74.8%が屋内でした。そして搬送された人の81.4%は入院が必要な中等症以上だったということです」

「搬送された人の8割以上は65歳以上の高齢者でした。一人暮らしの80代男性が1月に居間で過ごしていて意識レベルが低下し、低体温症になった搬送事例もありました。やはり室内でも気をつけなくてはいけません」

「一方で、専門家は高齢でなくても、この時期ならではの注意が必要だとしています。忘年会などでの飲酒です。泥酔した50代男性が路上で眠り込んでしまい、通行人が見つけた搬送事例もありました。1月のことで、新年会だったかもしれません」

河出奈都美アナウンサー
「お酒を飲む方は本当に気をつけていきたいですね。室内でも低体温症になることがあるとのことですが、暖房代も気になりますし、どれぐらいの温度に保てばいいのでしょうか?」

■室温を把握して「20℃以上」に

徳島アナウンサー
「伯鳳会東京曳舟病院の三浦邦久副院長によると、室温は20℃以上に保つといいそうです。WHOでは18℃以上を推奨しています」

「ただ、それだと部屋の隅や窓際など場所によっては18℃以下になってしまう所も出てくるので、部屋全体で適温を保つため、三浦副院長は20℃以上と伝えているそうです。エアコンなどの設定温度とは違う、室温を把握していますか?」

刈川くるみキャスター
「室温は把握していなくて…。乾燥が気になるので湿度は把握していますが、なかなかそこまで見ていませんでした」

澁谷善ヘイゼルアナウンサー
「湿度も室温も把握していないです」

■リビングの平均気温は20℃に届かず

徳島アナウンサー
「スマートウェルネス住宅等推進調査委員会の研究では、冬のリビングの平均気温(在宅中)を都道府県別に調べました」

「それによると20℃に届いている地域はなく、一番高い北海道で19.8℃。福島は東北の中では最も低く14.9℃。東京は17.1℃、大阪は16.7℃、全国で一番低かった香川は13.1℃でした」

刈川キャスター
「数字で見るととても寒そうだなと思うのですが、全国的に見ても20℃を下回っているので、低体温症の危険が全国的にあるということですよね」

徳島アナウンサー
「着ている物であったり、寒さは人によっても感じ方は違うと思いますが、三浦副院長は『感覚ではなくきちんと室温を把握し、暖房を適切に使って部屋を暖める。さらに、体温も低くないか時々測って確認してほしい』と話していました」

「また、部屋を暖めて脱水にならないように、水分補給も大切だといいます」

■防寒のコツは? 飲み過ぎにも注意

ヘイゼルアナウンサー
「つい、冬の水分補給はサボりがちなので、気をつけたいと思います。室温以外でも対策できることはあるのでしょうか?」

徳島アナウンサー
「三浦副院長によると、首や手首、肩、足をしっかり温めること、外出時は上着を着て手袋やマフラーなどを使って防寒すること、寝る時も布団を肩までしっかりかけることが大切です」

「忘年会などで飲酒の機会が増える時期は飲み過ぎに注意してください。酔って帰ってお風呂に入ろうと思い、暖房もつけずに裸になったところで眠くなり、低体温症になってしまうケースもあるそうです」

河出アナウンサー
「脱いだ後に寝てしまうということですか? そこまではないですが、お酒を飲んで酔っ払うと『お風呂入るの面倒だな』と思ってシャワーを浴びて済ませてしまうこともあります」

「湯船につかった時とシャワーとでは、体のポカポカ具合が全然違います。湯冷めしないようにきちんと暖めて寝たいなと思います」

藤井アナウンサー
「気持ち良すぎて湯船で寝てしまうことがあるんですよ。本当に皆さん気をつけてくださいね。飲み過ぎて、湯船に入って寝ないこと! 気をつけます…」

徳島アナウンサー
「その際、コップ1杯の水もしっかり飲んでくださいね」

■家族や友人から…普段から声かけを

徳島アナウンサー
「また、高齢者に加えて一人暮らしや基礎疾患のある方は低体温症に特に注意が必要です。寒い所で発作が起きて動けない、転んだ拍子に骨折して動けないとなった時、そのまま低体温症になってしまう危険性もあります」

「まずは自分でしっかり対策し、周りの家族や友人も普段から声をかけ合い、『大丈夫? 低体温症になっていないかな?』と気をつけていきたいところですね」

藤井アナウンサー
「体温計は体調が悪い時にしか使わないという方が多いと思いますが、自分の体温をいつも測っておくというのは大切です。ヘイゼルさんも、室温も湿度も体温も測って自分をコントロールしてもらいたいなと思います」

「年末年始になると、1人でお過ごしになられる方が多いと思います。“心の低体温症”を防ぐためにも、いろいろな方に連絡を取り、『元気ですか?』『いい一年でしたか?』と聞くだけでいいと思います」

「ぜひそんなコミュニケーションも図ってもらえる2023年の年末、2024年の年始にしていただきたいです」

徳島アナウンサー
「寒いなと感じたり、ぶるっと震えが来たりしたら、すぐ1枚羽織る、暖房をつけるなど、低体温症対策を忘れないようにしてください。温かい年末年始をお過ごしください」
(2023年12月27日放送「news every.」より)

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